絵本『おひさま あはは』
『おひさま あはは』の初版は1989年。それ以来、たくさんの子どもやお母さんに”笑顔を与える”ロングセラーの絵本です。
著者は漫画好きの方なら知っている前川かずおさん。日本漫画家協会にも所属している、日本の漫画文化を支えた重鎮です。
『おひさま あはは』
絵本『おひさま あはは』の内容
太陽(おひさま)のとびきりの笑顔から絵本は始まります。おおきな木、ことり、小鳥、いぬ、魚、ネコ、とにかくみんなすてきな笑顔で笑っています。
ところが浮かない顔の子どもが登場… 寝起きで機嫌が悪そう…
でも、お母さんと一緒なら笑顔で笑えます!絵本の最後はお母さんと『ギュっ!』
子どももすっかり笑顔です。
『あはは!』
『おひさま あはは』の読み聞かせ
寝起きで不機嫌な子ども以外、この絵本にはとびっきりの笑顔しか出てきません。それも、優しいイラストタッチで描かれた、見ていても思わず顔がほころんでしまうイラストの笑顔です。
その不機嫌な子どもも、お母さんとの“ぎゅっ”で笑顔を取り戻します。子どもは親のハグだけで、機嫌を取り戻せるんです。
絵本・知育ブログでも触れましたが、読み聞かせは怒っていてはできません。でも、この絵本はもし読み聞かせる人が怒っていても、読んでいるうちについ笑ってしまいます。
言い換えるならば、子育てに悩んだり、ついいらいらしてしまう親にとっても、『絵本の読み聞かせ』というきっかけで親を笑顔にできる絵本かもしれません。
例えば、試しに怒っている時に『あはは!』と声を出して笑う振りをしてみてください。たぶん、できないと思います。できたとしても、それは嘘の笑いだと自分で気づくと思います。
でも、この絵本を『子どもに読み聞かせよう』と思って、嘘でも笑ってみると、絵本の最後には心が落ち着いて、
『あはは!』と『笑おうとしている自分』
に気付くかもしれません。
絵本は本当に不思議です。怒って、いらいらして読み聞かせをしているのに、読み聞かせをしている自分が落ち着く瞬間があります。
この絵本は子どもはもちろん、親にとってもそんな不思議体験をさせてくれる絵本かもしれません。
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