絵本『がたんごとんがたんごとん』
私が絵本についての知識や経験が少ない頃、『もこもこもこ』と並んで理解に苦しんだのが『がたんごとんがたんごとん』でした。
『なぜ子どもがこの絵本を楽しいと思うのか?』
がまったく理解できませんでした。ネコやらネズミやら、スプーンやらリンゴやら、それこそ意味不明な機関車が走ってきてみんなそれに乗って…
『意味不明な繰り返しでどうして子どもがこんなに興味を示して何度も読んでくれというの?』
でも、絵本という存在に触れれば触れるほど、大人的な価値観での絵本への理解はある意味では不要だという事と(=子どもの感性を理解するという事への変遷)、読み聞かせを工夫して子どもが笑えば自分もなんだか楽しくなるという事実が分かってからは、この絵本がとても好きになりました。
絵本『がたんごとんがたんごとん』の内容と読み聞かせ
内容と言えば、機関車が走ってきて、哺乳瓶と、マグカップとスプーン、リンゴとバナナ、ネコとネズミを乗せます。
『しゅうてんでーす』
の掛け声でみんな降りて、子ども(女の子?男の子?)と一緒にテーブルにつきます。きかんしゃは『さようなら』と言って去っていきます。
以上(笑)。シンプルとしかいいようのない絵本です。でも、子どもはめちゃはまり、読み聞かせはエンドレスに続きます。これでもかと続く読み聞かせを体験した親は、無数に存在するはずです。
この絵本には、本当に絵本の魅力がつまっていると思います!
読み聞かせ方は、私と同じように『文字すくな!』という衝撃から、少ない中でも抑揚をつけたり、モノや動物によってオリジナルの擬態語を駆使したり… いろいろありますが、子どもはとても喜んでくれます。
“喜ぶ”と言っても、ひょっとしたらゲラゲラ笑う喜びではなく『エンドレスな読み聞かせ』をおねだりするという形で喜ぶかもしれません。
私の場合、ただエンドレスになるのに飽きてしまったので、結果的にはこの『セリフの少ない絵本』でどれだけ擬態語・擬音語を駆使することで子どもを笑わせられるか、という目標を自分にたてました(笑)。
ページは破れてしまいましたが、子どもたちは飽きることなくページをめくり続け、何度も『読んで!』とせがみました。
プレ保育にもオススメ
『がたんごとん がたんごとん』は、ほぼ全ての幼稚園や保育園に置いてあります。そのため、プレ保育に心配しているのであれば、体験日の前にこの絵本をご自宅で読んであげれば、不安を抱えるお子様がこの絵本を幼稚園や保育園で見つけることで安心する場合もあります。
『もこもこもこ』はファーストブックやプレゼント絵本にもオススメ
『もこもこもこ』は、日本語の表現を楽しむ絵本であると同時に小さな子どもが大好きな繰り返し技法が凝縮した一冊で、子どものファーストブック、プレゼントにもオススメの一冊です。
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